専門分野の深化を図る「30代キャリア」

複数の技術的基盤を持つ
オールラウンドな技術者になる。

PROFILE

札幌支店 設計1部

小窪 一毅

2014年入社

技術士
建設部門(道路)
支店マップ

大学院での挑戦がベース

大学院では水環境に関わる研究室に所属し、波の研究をしていました。指導教員からいろんなことをやってみると良いと言われ、波の研究以外にもボランティアで小学生に授業を行うなど、さまざまな活動をしていました。こうして大学でいろいろ挑戦したことが、社会人になってからの私のベースとなっています。コンサルに進もうと思ったのは、完成した橋梁に設計責任者の名前が刻まれる、という話を聞いたから。自分が設計した構造物が世の中に残るだけでなく、そこに自分の名前が刻まれているなんて技術者冥利に尽きます。そんな中でも、1フロアの広い空間で、みんながイキイキと仕事をしているという印象が強かった中央コンサルタンツを選びました。

本当にそれがベストですか?

最初に担当したのは港湾施設の設計。入社2年目には、早くも主担当として港湾の係船柱(ロープを使って船舶を岸壁に繋ぎとめる柱)の設計を任されました。これは世界最大級の大型客船を係留できる係船柱の設計で、最初、私は5本の柱を新設し係留する計画を提出。すると顧客(おきゃくさま)から、工事費を削減したいから本数を減らしてほしいと要望があり、何パターンも配置シミュレーションして計画書を作成しました。しかし顧客の反応は、「本当にそれがベストですか?」。そこで私も同僚や上司、協力会社、さらに他部署の技術者にも相談し、ついに新設柱を削減して係留するプランを実現し、ようやくOKをいただきました。この時、どんな難題でも、必ず解決策は見つかるという「打つ手無限」を学ぶことができました。

異動は成長のチャンスになる

入社3年目、道路の部署に異動。ここでは主に交通事故の危険区域で事故の発生状況などを分析し、事故を防ぐための具体的な対策工法の検討・設計を任されました。またこの時は、対象路線の利用状況調査、自治体や地元住民・企業へのヒアリング、車両の走行データ収集・解析に加え、顧客から毎日かかってくる作業依頼や問合せ電話への対応と関係機関との調整、さらに誰が見ても分かりやすい公表資料作成など、周囲とのコミュニケーション能力が大いに鍛えられた気がします。意外と自分にコミュニケーション能力があったことを発見できたことも驚きでした。大学の頃から新しいことに挑戦したいと思っていた私にとって、この異動は大きな成長のチャンスになりました。

2度目の異動では大いに悩む

しかし入社6年目、橋梁分野への異動の話があった時は迷いました。道路計画の仕事が面白くなっていたところでしたし、これまで異動してない同僚がどんどん専門の技術力を高めていく様子を見て、自分との差がついてしまうことが不安でした。また一から橋梁を勉強するというのも気が重かったのは確かです。しかし上司から「小窪くんのキャリアを考えると、新しい分野を経験することは技術者としての幅も広がるし、絶対に武器になる」と言われ、承諾しました。実際に橋梁の仕事をして分かったのは、道路や河川、土質など様々な分野の知識が不可欠だということ。自分の技術が飛躍的に広がることを実感する日々です。

橋梁をベースに、
オールマイティな技術者になる

前述した係船柱の案件をはじめ、これまで事故対策施設や道路施設、電線共同溝、ボックスカルバートなど、さまざまな構造物の設計を担当させてもらいました。現在、私は橋梁分野に携わっていますが、業務を遂行する上でこれらの経験がすべて活きていることを実感しています。2度目の異動の時に上司が言った「すべてが武器になる」という言葉は本当でした。今後は橋梁を専門のフィールドとして、それ以外の分野の技術力も高め、顧客や後輩からの信頼を得られるオールマイティな技術者になりたい。とはいえ、入社前に憧れた自分の名前が刻まれた橋をまだつくれていないので、まずは橋梁を極め、技術責任者として自分の名前を刻むことが目標です。